「客先常駐(SES)の働きかたに興味がある!」
「IT業界への転職を考えている」
「このまま客先常駐(SES)で働いていいのか不安…」
このような悩みを解決する記事です。
客先常駐(SES)に向いていないのに働き続けたり転職すると今後のキャリアに影響に出て、年収アップも難しいです。
とはいえ、自分が客先常駐(SES)に向いているのかの判断基準がわからなくて不安ですよね。
安心してください。実際に客先常駐してマネジメント業務を行っていた私が、客先常駐(SES)に向いている人・向いていない人の特徴や企業選びのコツも紹介していきます。
客先常駐(SES)に向いているか向いていないかを把握することによって、後悔のないキャリアの選択をできるようになります。
客先常駐(SES)が楽しいと感じる向いている人の特徴

客先常駐(SES)に向いていない人の特徴をまとめました。
- 働く環境が変化しても適応できる人
- コミュニケーション能力がある人
- 自主的に仕事を進められる人
- 現場での経験を通じてスキルを向上させたい人
- IT業界未経験、異業種から転職したい人
詳しく見ていきましょう。
働く環境が変化しても適応できる人
客先常駐では基本的に数か月単位の契約を結び、契約期間が終わるタイミングで更新するか終了するかを派遣先企業が判断します。
契約更新のタイミングで想定よりも活躍できていなかったり、スキルが不足していると判断されると残念ながら、契約を切られる可能性があります。
契約終了となるたびに、新しい会社と契約して働くことになるため、環境が変化しやすい働き方になります。
ただ、派遣先が決まる前には派遣先企業の社員と「顔合わせ」を行うことが多く、スキルやこれまでの経歴を確認して活躍できそうかを確認しているのでミスマッチが起きにくい仕組みにはなっています。
職場や働く人が変わっても柔軟に対応できる人は向いていると言えます。
コミュニケーション能力がある人
コミュニケーション能力がある人は客先常駐に向いています。
客先常駐では、様々な企業文化やチーム環境に適応し、客先のエンジニアと効果的にコミュニケーションをとる必要があります。
たとえば、あなたが新しい派遣先企業に常駐したとして、メンバーやクライアントのニーズを把握し、プロジェクトを成功に導くためにはコミュニケーションが必要不可欠です。
異なる会社の人と協力して仕事を進めるためコミュニケーション能力があることが重要です。
自主的に仕事を進められる人
客先常駐している場合、自社の上司が同じ派遣先企業に在籍していない場合があります。
派遣先企業の社員も仕事の指示はしてくれますが、自分自身で業務の優先順位をつけ、タスクを管理したり、疑問点がある際に自分自身で解決策を見つけることが求められます。
たとえば、ネットワークの設定やトラブルシューティングに取り組む際、指示が少ない状況でも自ら必要な情報を収集したり質問を行い、問題を特定して対応策を実行するような動きが期待されます。
自ら調べたり、分からない箇所は質問したりして疑問点を解消できる人が客先常駐に適しています。
現場での経験を通じてスキルを向上させたい人
客先常駐では、実務経験を通じて実践的なスキルを身につけることが可能です。
実際のプロジェクトでの資料作成や作業を通じて問題解決や新しい技術に触れることによってスキルを向上させることができます。
たとえば、仕事内容がネットワーク機器の運用だった場合、機器への設定やトラブルシューティングを担当し、実際の機器操作を通じて深い技術知識と経験を積むことが可能です。
ネットワーク機器などの実機操作などの実践的な経験は、エンジニアとしてのスキルを伸ばすのに役立ち、キャリア発展において大きな利点となるでしょう。
IT業界未経験、異業種から転職したい人
SES企業での客先常駐は、未経験者でも採用されやすいメリットがあります。
大手SIerだと技術レベルの要求が高く、未経験者が採用されるのは難しいですが、SES企業は未経験者も歓迎する傾向にあります。
SESでの仕事は下流工程が多いため、未経験者でも基礎研修でITの基礎を学び、研修後は、簡単な業務を通じて徐々にスキルを向上させることが可能です。
未経験者にとってSES企業へ入社して客先常駐することは、IT業界でのキャリアをスタートさせる有効な方法と言えます。
客先常駐(SES)が楽しいと感じない(向いていない)人の特徴

客先常駐(SES)に向いていない人の特徴をまとめました。
- 高年収が欲しい人
- 対応したい案件内容にこだわりがある人
- 自社の社員や上司と同じ場所で仕事をしたい人
- 通勤時間が嫌いな人
- 上流工程の仕事を対応したい人
詳しく見ていきましょう。
高年収が欲しい人
SESでの客先常駐は、給与が低いことが多いです。
この背後には、IT業界特有の「多重下請け構造」というシステムがあります。
「多重下請け構造」とは最初に仕事を受注した企業(SIer)が、その仕事をさらに他の企業(SES)に再委託していきます。これが続き、発注元から遠くなるほど、中間の利益が引かれ、結果として最終的な下請け企業に渡る報酬は減少してしまいます。

このピラミッド型の再委託システムのために、特に下位の階層に位置するSES企業のエンジニアが低い給料に直面することがあります。
ただし、SESでも元請けや二次請けのプロジェクトが多い企業なら高い収入を得ることが可能です。
対応したい案件内容にこだわりがある人
客先常駐では「案件ガチャ」があるため案件内容にこだわりがある人はおすすめできません。
「案件ガチャ」とは、実際に就業してみるまで勤務条件や仕事内容が不明確な状況を表します。
SES企業に勤めると通常、エンジニアは自分で派遣先企業を選ぶことができません。どのエンジニアをどこへ派遣するかは自社の営業と現場担当者が話し合って決めています。

希望する案件があったとしても、エンジニア側で案件の選択ができずに期待外れの現場から抜けたいと思っているエンジニアも少なくありません。
ただし、すべてのSES企業がこのような状況にあるわけではなく、企業によっては案件をエンジニアに選択させてくれる企業も存在します。
自社の社員や上司と同じ場所で仕事をしたい人
SESで客先常駐として働く場合はクライアント企業に常駐し、その企業の社員と一緒に仕事をするため、自分の所属する会社の社員との交流がほとんどありません。
自宅からクライアント企業への通勤となるため、自社のオフィスへの出社や社内イベントへの参加の機会は限られています。

これらのことが原因で、自社に対する帰属意識が育ちにくくなることがあります。
一部の企業では、月に一度の帰社日を設けるなどして社員間の交流の機会を作る努力をしています。
通勤時間が嫌いな人
派遣先企業の場所によっては勤務地が自宅から遠くなる可能性があります。
派遣先は入社後に伝えられことになるため、自宅から遠い企業に配属が決まった場合、長い通勤時間をかけて通うことになります。

なるべく遠くにならないように考慮してくれるはずですが、案件の選択は必要なスキルを優先するため、通勤の便利さは後回しになることが多いです。
SESは派遣先企業に出社することから、勤務地が遠くなる一因となっているのです。
上流工程の仕事を対応したい人
SESとSIerは、IT業界における異なる役割を持っており、SESは通常、SIerの「下請け」として活動し、プロジェクトの具体的な構築、運用などの「下流工程」を担当します。
一方、SIerはシステムを構築して欲しい企業から直接案件を受注しプロジェクトの全体管理を行う「元請け」として活動し、要件定義や設計などの「上流工程」を担当することが多いです。

このように、SESとSIerはそれぞれ異なる役割と責任を担っています。
元請けであるSIerは上流工程の仕事が多く高い技術力やコミュニティーが求められますが、その分給与も高い傾向にあります。
客先常駐(SES)が向いている人はホワイトSES企業へ転職しよう

ホワイトSES企業の特徴をまとめました。
- 平均勤続年数が長いか
- SES以外の事業も展開してるか
- 平均年収が高いか
詳しく見ていきましょう。
平均勤続年数が長いか
労働環境が良い会社では、社員が仕事を辞めたいと思うことが少なくなるため、一般的に離職率が低く、平均勤続年数が長くなる傾向があります。
福利厚生が整っていたり、エンジニアとして成長できる環境が整っているする会社では、社員は転職を考えにくいからです。
その結果、良い労働環境を提供するいわゆる「ホワイト企業」では、自然と社員の平均勤続年数が長くなりますが労働環境が悪い会社では、離職率が高く、平均勤続年数が短い傾向にあります。
例えばコムチュア株式会社では、平均継続年数が6.9年、社員の平均年齢が36.2歳と高い水準を保っています。
- 【売上290億】安定性あり
- 【設立30年】東証一部上場企業
- 【メンター制度】入社配属後、一年間先輩社員による指導あり
SES以外の事業も展開してるか
SES企業の中には人材派遣以外の事業を展開している企業も存在します。
SES事業は労働集約型で、「エンジニア」の労働力を扱うビジネスとなり、平均単価×稼働人数で売り上げが決まる仕組ですが、自社開発やSES以外の事業を行っている企業は、売上面でも安定しているため、給与水準が高い傾向にあります。
例えば富士ソフト株式会社では、SES事業をやりつつプライム案件も受注しており、上流工程に携わることも可能です。
- 【国内トップ級の独立系ITベンダー】上流案件も豊富
- 【ホワイト500認定】働き方改革のトップランナーへ
- 【在宅勤務案件多数】年休125日+転勤なし
平均年収が高いか
ホワイト企業はビジネスで得た利益を給与やボーナスとして社員に還元する傾向にあります。
その結果、平均年収が他の企業より高い場合が多く、経営が安定しており、高い給料を支払う余裕があることの表れでもあります。
例えば、株式会社フォーカスシステムズでは平均年収が565万円となっており、dodaが調査した結果によると日本全体の平均年収が約410万円であることからも年収が高いことがわかります。
- 【設立45年の独立系ITベンダー】上流案件も豊富
- 【成長可能な環境】階層別スキルアップ研修あり
- 【時短フレックス制度】ライフイベントに応じて柔軟な働き方が可能
客先常駐(SES)が向いている人へおすすめの転職エージェント

ホワイトSES企業へ転職したい人におすすめの転職エージェントは以下の3つです。
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- 非公開求人を案内してもらえる
- 業界事情・企業情報を教えてもらえる
- 面接のフィールドバックをしてもらえる
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- 企業との条件交渉をしてくれる
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詳しく見ていきましょう。
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リクルートエージェントは扱っている求人の職種や業界が幅広く、IT業界に詳しいキャリアアドバイザーも多数在籍しています。
専用ページ「Personal Desktop」では企業への応募や面接などの進捗管理ができるので、転職状況がひと目でわかります。
案内に従って情報を入力するだけで簡単に職務経歴書が作成できる「職務経歴書エディター」も用意されており効率的に転職活動を進められるのは嬉しいですね!
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まとめ:客先常駐(SES)に向いている人はIT業界に転職しよう!
ここまで客先常駐(SES)に向いている人、向いていない人の特徴を解説しました。
最後にこの記事のおさらいです。
- SESに向いている人の特徴は「変化に柔軟に対応可能」「コミュ力がある」「自主的に動ける」「スキルを向上させたい」「IT未経験者」
- SESに向いていない人の特徴は「高年収が欲しい」「案件にこだわりあり」「自社の人と働きたい」「通勤時間が嫌い」「上流工程をやりたい」
- ホワイトSESの特徴は「平均継続年数が長い」「SES以外の事業がある」「平均年収が高い」
客先常駐に向いている人も向いていない人も、転職時は転職エージェントを利用してホワイトIT企業を紹介してもらいましょう。
転職エージェントは無料で相談ができて、自力で求人を探し応募するよりも転職成功の可能性が高まります。
最後までお読みいただきありがとうございました!
客先常駐(SES)向いている人・向いていない人について3つのQ&A
- 客先常駐は楽しいですか?
- 客先常駐はやばいですか?
- IT業界で客先常駐が多い理由はなぜですか?
客先常駐は楽しいですか?
客先常駐が楽しいかどうかは、個人の性格や働き方によって大きく異なります。
自分のスキルを様々な環境で試したい、新しい人との出会いを楽しみたい、そして多様なプロジェクトにチャレンジしてみたいというタイプの人にとっては、客先常駐は楽しいと思えるでしょう。
一方で、環境の変化に対応するのが苦手で、安定した職場で長期にわたり働きたいと考える人にとっては、客先常駐はストレスの原因となる場合もあります。
したがって、客先常駐が楽しいかは、仕事をする上で何を重視するかによって変わってきます。
客先常駐はやばいですか?
客先常駐はやばいという表現は、仕事の性質や個々の体験に大きく依存します。
客先常駐には、多様なプロジェクトに携わり、新しいスキルを習得し、異なる企業文化を経験できるという大きなメリットがあります。しかし、プロジェクトやクライアント、派遣会社によっては、厳しい環境に置かれることもあります。
例えば、サポートが不足している、業務の範囲が不明瞭である、コミュニケーションが取りづらいなどの課題がやばいと言われる一因です。
結局のところ、客先常駐の経験は、その人がどのような環境で働くことを好むか、何をキャリアの目標としているかによって、その評価は大きく変わってくるでしょう。
IT業界で客先常駐が多い理由はなぜですか?
客先常駐を利用することで、エンジニア採用にかかるコストをSES企業が負担するメリットがあるからです。
IT業界は人手不足が深刻で、大手企業でさえもエンジニアの確保に苦労しています。
採用コストも年々上昇しており、従来通りの求人広告だけでは十分な採用が難しい状況です。
このため、企業はSNSやエージェントを活用した先進的な採用手法にシフトしていますがコストがかかり、資金力のある企業でさえ負担が増大しています。