「インフラエンジニアが取得すべき資格の順番が知りたい!」
「インフラエンジニアに資格は必要?」
こんな疑問に答える記事です。
資格を取得することであなたのスキルと知識、努力できる人材であることの証明が可能です。
こんにちは!インフラエンジニア歴10年の朱野です。
私もスキルアップのため、多くの資格を取得してきました。
この記事ではインフラエンジニアが取得すべき資格を解説しています。
資格を取得して、転職活動も有利に進めていきましょうね。
インフラエンジニアが取得すべき資格の順番
今後インフラエンジニアを目指す方におすすめする資格の取得順番は下記の通りです。
- ITパスポート
- 情報セキュリティマネジメント試験
- Linuxレベル1
- CCNA
- AWSクラウドプラクティショナー
ただインフラエンジニアは担当する領域によって必要な知識も異なってくるため、資格の順番は現状の知識レベルと担当する領域によって順番が前後して問題ありません。
インフラエンジニアの領域 | おすすめの資格 |
IT未経験者向け | ITパスポート |
ネットワークエンジニア向け | シスコ技術者認定試験(CCNA) |
サーバーエンジニア向け | Linux技術者認定試験(LPIC) AWS認定試験(クラウドプラクティショナー) |
セキュリティエンジニア向け | 情報セキュリティマネジメント試験 |
あなたの現状の知識レベルに合った資格や目指したいエンジニアの資格を優先して取得しましょう。
インフラエンジニアにおすすめの資格5選
インフラエンジニアを目指す方におすすめの資格を5つ紹介します。
ITパスポート | CCNA | LinuC レベル1 | AWSクラウドプラクティショナー | 情報セキュリティマネジメント試験 | |
学習範囲 | ITの基礎 | ネットワーク | Linux | AWS | セキュリティ |
受験料 | 7,500円 | 42,900円 | 16,500円 | 12,100円 | 7,500円 |
難易度 | 低い | 普通 | 普通 | 低い | 低い |
合格点 | 600/1000 | 公表なし 70%程度 | 公表なし 70%程度 | 700/1000 | 600/1000 |
有効期限 | 無 | 有(3年) | 有(5年) | 有(3年) | 無 |
受験申し込み | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
ITの資格は大量にありますが紹介する資格はどれも比較的取得しやすい基礎レベルの資格となります。
今回紹介する5つの資格を取得することによりインフラエンジニアとして必要な基本的な知識は網羅的に身につけることが可能になります。
インフラエンジニアにおすすめの資格:ITパスポート
ITパスポートは、国家試験である情報処理技術者試験のうちの一つで、ITに関する基礎的な知識を理解できているかが問われる資格です。
IT分野への入門をサポートするための資格であり、未経験者向けです。
ITパスポートの取得をおすすめできる人
ITパスポートは、ITに関する知識が全くない人におすすめの資格となります。
IT系の国家試験では入門レベルにあたるもので、エンジニア職だけでなく事務職・営業職など幅広い職種の社会人や学生も多く受験しています。
情報処理支援機構が示す対象者像としては以下のとおりです。
職業人及びこれから職業人となる者が備えておくべき、ITに関する共通的な基礎知識をもち、ITに携わる業務に就くか、担当業務に対してITを活用していこうとする者
引用:情報処理推進機構
ITに関する基礎的な知識を取得することが可能なため、IT未経験者におすすめの資格です。
ITパスポートの難易度
ITパスポート試験の難易度は国家試験の中で一番簡単です。
ITパスポート試験は、統計情報からも分かるとおり平均約50%の合格率を誇り、受験者の半数が合格しています。
国家試験の中では比較的合格しやすく、難易度は高くないため、IT系国家試験のエントリーレベルとして位置付けられています。
ITパスポートはIT系の国家資格の中で一番簡単な資格となります。
インフラエンジニアにおすすめの資格:情報セキリュティマネジメント試験
情報セキュリティマネジメント(SG)試験は、組織の情報セキュリティを守るための基本的なスキルを評価する試験です。
ITの進展とともに、DXやAI、IoT、ビッグデータのような技術がビジネスに欠かせなくなっていますが、サイバー攻撃や内部不正のリスクも増加しています。
情報セキュリティは今や企業にとって重要な経営課題となっており、情報セキュリティマネジメントは、社会的な需要を受けて、2016年から国家試験「情報処理技術者試験」の一部として設けられました。
「ITパスポート」がITの基本を網羅しているのに対し、情報セキュリティマネジメント試験は、セキュリティ関連分野に特化している試験となります。
情報セキュリティマネジメント試験の取得をおすすめできる人
セキュリティの知識はIT系の仕事をする人以外でも必要と感じているので全員に取得をおすすめします。
セキュリティの知識は自分や会社の機密情報を守るために必要な知識となるので理解しておいた方がいいです。
情報処理推進機構が受験を勧める人の特徴は以下の通りとなります。
- 業務で個人情報を取り扱うすべての人
- 情報管理を担当するすべての方
- 情報セキュリティの評価・確認を行うすべての方
- 情報セキュリティの管理の知識・スキルを身につけたいすべての方
- ITパスポートからさらにステップアップしたいすべての方
どんな仕事をするにしろセキュリティの知識は学んでおくことをおすすめします。
情報セキュリティマネジメント試験の難易度
情報セキュリティマネジメント試験の難易度はそれほど難しくありません。
合格率は5割程度であり、ほかの情報処理技術者試験の合格率が20~25%であることから、国家資格の中では比較的合格しやすい試験だといえるでしょう。
- 2021年度春期の合格率:52.4%
- 2021年度秋期の合格率:53.9%
- 2022年度春期の合格率:61.2%
- 2022年度秋期の合格率:52.0%
適切な学習と試験対策をすることで十分に合格を狙える試験です。
情報セキュリティマネジメント試験は国家資格の中でITパスポートに次いで簡単な資格となります。
インフラエンジニアにおすすめの資格:LinuCレベル1
LinuCとは日本の市場向けに最適化されたLinux技術者認定試験となります。
LinuCはLinux OSに関する深い知識と技術を有していることを証明する資格です。
サーバの運用や保守において、システムの状態確認や設定変更などはLinux操作が中心となります。
そのため、サーバエンジニアにとってLinuxの操作は不可欠であり、LinuCの取得は大きな利点となるでしょう。
Linuxは、世界的に広く使われているオペレーティングシステム(OS)で、パソコンやスマートフォンなどの機器を動かすための重要なソフトウェアです。
LinuCレベル1の取得をおすすめできる人
LinuCはサーバエンジニアを目指す方には必須と言える資格となります。
Linuxの特徴として、安定した運用、オープンソースであること、無料で使用できること、操作のしやすさなどが挙げられ、広範囲にわたり利用されています。
約70%の日本企業がLinux OSを採用し、インターネットサーバーのOSにおいても、50%以上がLinuxを使用しているためLinuCで学んだ知識を活用する機会はかなり多いです。
LinuCを取得することによりLinuxの操作方法やLinuxOSの内部動作についての知識を得ることができます。
サーバ以外にも、ファイヤーウォール(FW)、ロードバランサー(LB)などの高機能ネットワーク機器の多くがLinuxを基盤としています。
これらの機器の操作時には、製品特有のコマンドを使用しますが、Linuxの標準コマンドを使用可能な場合もあります。
使用するコマンドやファイルが異なる場合でも、Linuxを基にしているため、LinuCで学ぶファイルパスやディレクトリ構造などのファイルシステムに関する基本的な概念は共通しています。
よってネットワークエンジニアの方も取得しておいて損はないと言えます。
LinuCレベル1の難易度
LinuC試験のレベルは、難易度に応じてレベル1からレベル3までの3段階ありますが、LinuC レベル1は、Linuxのインストール方法やシェルの操作など、基礎的な知識が中心となり、難易度は比較的低めです。
経済産業省による「ITスキル標準(ITSS)」では、エントリーレベル(レベル1)として位置づけています。
Linux初心者に向けた内容で構成されているため、学生や新卒でも多くの人が取得しています。
LinuC レベル1は101と102の二つの試験で構成されており、これら両方に合格することでレベル1の資格が認定されます。
ただし、両方を同時に合格する必要はなく、片方に合格した後、5年以内にもう片方を合格することで、レベル1として認定されます。
LinuC Level1はLinuxの基本的な操作とシステム管理が問われます。
Linux未経験でも難易度はそこまで高くないです。
インフラエンジニアにおすすめの資格:CCNA
CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、シスコシステムズ社により提供されている資格で、ネットワークの基本知識とスキルを習得できます。
CCNAを取得することで、ネットワークエンジニアとしての基本的な知識とスキルを証明することが可能です。
またネットワークエンジニアとして働く場合、業界シェアNo.1のシスコシステムズ機器を使用する機会は頻繁にあります。
勉強段階でシスコの機器に慣れ親しんでおくことは、実際の業務で役立つ知識を得られるため、非常に有効です。
シスコシステムズ社は、ルーターやスイッチなどのネットワーク機器を開発・販売している企業で、アメリカに本社を構え、業界シェア率No.1となります。
CCNAの取得をおすすめできる人
CCNAはネットワークに関する広範囲の知識を学びたい人におすすめです。
CCNAを取得するためには、多くの勉強と知識の習得が必要になるため、合格するとネットワーク分野における充分な知識を持っていることの証明となります。
また試験には、シミュレーション問題も含まれており、画面上で実際の機器操作を求められます。
したがって、CCNAの学習で習得した操作技術は、実務においても活用可能です。
CCNAを取得することによりネットワークの基本的な知識やCisco機器の操作方法を理解できます。
CCNAの難易度
CCNAは、エンジニア向けの資格の中で比較的難易度が低い部類に入ります。
シスコ認定試験には4つのレベルがあり、CCNAは下から二番目のアソシエイト、経済産業省による「ITスキル標準(ITSS)」では、エントリーレベル(レベル2)として位置づけています。
CCNAはネットワークに焦点を当てた資格で、他の一般的な資格試験と比較して専門知識が求められます。
特に、ネットワークの基本から学ぶ未経験者にとっては、基礎知識の習得から開始する必要があり、シスコ機器の操作経験がない場合は、学習により時間が必要です。
一般的にCCNAの勉強には300時間以上の学習時間が必要になると考えられます。
CCNAはCisco認定資格の中では、簡単な資格となりますが、ネットワークの実務経験や知識がない人には若干難しいかもしれません。
インフラエンジニアにおすすめの資格:AWS Certified Cloud Practitioner
AWS クラウドプラクティショナーは、Amazonが提供するAmazon Web Servicesに関する専門知識やスキルを有していることを認定する資格です。
AWS認定には全部で12のコースがあり、その中でもAWSクラウドプラクティショナーは一番簡単なレベルとなっています。
取得を目指すことでAWSクラウドに関する基本的な知識や用語を学ぶことが可能です。
AWSとは、AmazonのサービスであるAmazon Web Service というクラウドコンピューティングサービスの通称です。
AWS Certified Cloud Practitionerの取得をおすすめできる人
AWS クラウドの業務に従事したい人におすすめです。
クラウドプラクティショナーはAWSを適切に利用するための知識を問う、最も基礎になる資格です。
試験では、下記4つの内容についての知識が問われるため、学習を通じてAWSの基本知識を網羅的に理解することが可能です。
- クラウドのコンセプト
- セキュリティとコンプライアンス
- テクノロジー
- 請求と料金設定
クラウドプラクティショナーはAWSの基本的な知識やスキルを証明できる資格なのでAWSの仕事をやりたい人は取得しましょう。
AWS Certified Cloud Practitionerの難易度
AWS認定資格は全部で12種類存在しますが、クラウドプラクティショナーは「基礎レベル」に位置づけられており難易度は低い資格となります。
AWSの公式サイトにはクラウドプラクティショナーの主な対象者は、「およそ6か月間 AWS クラウドに積極的に従事した経験者や、AWS クラウドの設計、実装、運用に関わったことがある人」と記載がありますが実際はAWS未経験でも独学で合格は可能です。
私も独学で1ヶ月ほどの勉強期間で合格できました。
IT未経験者の方だともっと勉強期間が必要かもしれません。
資格のおすすめ勉強方法
資格取得に役立つ勉強法は、以下の2つです。
- 書籍やオンライン学習サイトで独学する
- オンラインスクールで学ぶ
詳しく見ていきましょう。
書籍やオンライン学習サイトで独学する
おすすめの資格勉強方法一つ目は、「書籍やオンライン学習サイトを利用した独学」です。
書籍やオンライン学習サイトは、基本的な概要の理解に向いているかつ価格も安いため、経済的な負担を抑えながら質の高い学習が実現できます。
オンライン学習サイトはUdemyやping-tがおすすめです。様々な資格の学習や問題集が提供されており、自宅で学ぶことができます。
- 体系的に学びたい人
- 情報を自分で探せる人
- 費用を抑えたい人
オンラインスクールで学ぶ
おすすめの資格勉強方法二つ目は、「オンラインスクールで学ぶ」です。
オンラインスクールは教材がすべて動画化されており、演習もeラーニングで完結することから、あなたの都合に合わせたオーダーメイド型学習が可能です。
オンラインスクールはウズウズカレッジが特におすすめです。現役エンジニアの担任講師がついてくれるため、二人三脚で学習を進められる体制をつくりあげています。
あなたの特徴や学習能力に合わせて、チューニングした個別指導が可能となります。
- 学習方法を教えてほしい人
- 相談できる講師が欲しい人
- 効率よく短期間で資格取得を目指したい人
インフラエンジニアが資格を取得するメリット5選
インフラエンジニアが資格を取得する意味はあるのでしょうか。
資格を取得することによりどんなメリットがあるかを解説していきます。
- 保有しているスキルの証明になる
- 技術スキル・知識の向上
- 給与アップ
- キャリアアップ
- 転職に有利になる
詳しく見ていきましょう。
保有しているスキルの証明になる
資格を取得すると自身の技術力と専門知識を客観的に証明することができます。
資格は特定の分野における知識と技術の水準を満たしていることを示す公式な証拠であり、あなたが知識を有しており仕事に対応できる能力を持っていると認識されるようになります。
たとえば、CiscoのCCNAでは、ネットワーク技術に関する深い知識と実践的なスキルを有していることを示します。
資格を取得することにより保有スキルの証明が可能になります。
技術スキル・知識の向上
資格取得は、技術や機器の操作方法を学び、実務に応用することで技術力を高める絶好の機会です。
資格取得の勉強を通じて理論的な知識だけでなく、実践的なスキルの習得も可能です。
たとえば、LinuCではLinuxの基本コマンド、スクリプトの作成、システムのセットアップ、ネットワーク設定など、幅広いトピックについて詳細に学ぶことにより、日常的なシステム管理やトラブルシューティングにおいて、効率的かつ効果的に対応できるようになります。
資格取得過程で得られる知識とスキルは、実際の業務で直接応用可能であり、インフラエンジニアの技術力の向上に大きく貢献します。
給与アップ
資格を取得すると、資格手当という形で給与アップに直接貢献する可能性があります。
多くの企業では、特定の技術資格を持つ社員に対して資格手当を支給する制度があり、資格が持つ専門知識と技能の価値を企業が評価し、報酬として反映させるためです。
例えば、資格を取得すると難易度に応じて毎月1000〜5000円程度追加の給与(資格手当)を受け取ることができます。
資格取得はただ技術力を向上させるだけでなく、資格手当という形で給与アップに直接貢献し、収入を高める効果もあります。
キャリアアップ
資格を取得することで、キャリアアップにも活かせます。
資格は、エンジニアの専門知識と技術スキルの向上を証明できるため、専門性と信頼性を高めることができ、キャリアアップに直接結びつくことが期待されます。
例えば、CCNAを持つエンジニアは、社内でのネットワーク管理やシステム運用のプロジェクトにおいて、活躍できることが期待されます。
資格取得は技術的な専門知識が高いと評価され、希望するポジションに異動や昇進する機会を促進します。
市場価値の増加
資格を保有することにより、雇用市場での個人の市場価値を向上させ、より優れた雇用条件の獲得に繋がります。
資格を取得する過程は、単に技術的なスキルを証明するだけではなく、新しい知識を習得し、専門性を高めるための継続的な努力を行っていることを示す証拠にもなります。
資格を持つエンジニアは、その分野での専門知識が求められる仕事に応募する際、資格を持っていない人と比較してより有利な立場に立てます。
資格取得はインフラエンジニアの市場価値を高め、雇用市場でより良い条件を獲得するための効果的な手段となります。
まとめ:インフラエンジニアが取得すべき資格の順番は担当したい領域によって決めましょう
この記事ではインフラエンジニアにおすすめの資格と取得すべき順番を紹介してきました。
最後にこの記事の内容をまとめます。
- 自分の担当する領域にあった資格を取得しよう
- IT未経験者におすすめの資格はITパスポート
- ネットワークエンジニアにおすすめの資格はCCNA
- サーバーエンジニアにおすすめの資格はLinuCレベル1、AWS Certified Cloud Practitioner
- セキュリティエンジニアにおすすめの資格は情報セキリュティマネジメント試験
- 資格を取得することにより年収アップも狙える
あなたにあった資格を取得してエンジニアとして成長していきましょう。
資格を取得することにより、市場価値をあげることができ、転職活動でも有利になります。
インフラエンジニアを目指している方は、ぜひ資格の取得を目指してください。
最後まで読んでいただきありがとうございました!